「ドイツからこんにちは!」の構成(序章)

このプロジェクトが始まる前、大学の集中講座やいくつかのVHSでは ”Japanese for Busy People” という教科書を使っていました。例えば、ミュンヘン大学のIntensivkursは月曜日から土曜日まで、朝9時ごろから午前中 2x 90分、午後2x 90 分で二週間というプログラムでしたから、一番最初の初級1のクラスでは、このBusy Peopleの一巻(全部で30課)の1- 15課、初級2で16- 30課を終え、その後「福岡からこんにちは!」一巻(全部で10課)を一週間、4コース目で2巻(11課から20課)最後にAufbaukursのような自由に教材を選べるいわゆる中級コースが成立していたと思います。Busy People の1-15課はちょうど3つのパートになっていて、途中に復習の課もありました。
VHSでは週に1回90分で大体12週間から15週間で1学期(Semester)でしたから、1Semesterで5課ずつ進み、大体6学期め(三年目の後半)で一冊が終わり、第二巻に進むというコースが多かったと記憶しています。もともと集中講義で毎日2コマ(90分x2)ぐらいの時間割のコースを想定した教材(だから、忙しい人のための日本語というタイトル)なのだと思います。同じ忙しい人でも、集中講座を受けるのではなくて、週に一回、しかも仕事や大学が終わった後の夜の疲れた時間帯に90分、学期の途中にもイースターだのPfingstenや祝日が入ったりすれば1,2週間間が空きます。学期と学期の間も2ヶ月以上空くこともあります。そうすると三年で1冊というテンポではなかなか具合が悪いことを実感していました。

それで「ドイツからこんにちは!」はもう少し、コンパクトに章立てを考えていただきました。最初は、一巻が 1課から12課、2巻が13課から24課の割り振りでしたが、だんだん練習問題が増えたり、後ろに語彙表などの付録をつけているうちに分厚くなってしまいました。それで、1a,(1-6) 1b (7-12)として作ったプロトタイプ(A4でコピー本)になりました。書籍化するにあたって、aとかbとかいうのは煩わしいので、全て通しで、1巻から4巻に番号を付け直しました。さらに24課まであるのは多すぎると感じだので、後半は5課ずつで1冊つまり 13課から17課が第3巻、最後の18課から22課を第4巻にしました。

今、わたしのVHSや大学の90分を週に一回のクラスでは、大体12週から15週で4課ずつぐらいのテンポで進めています。ちょうど5ゼメスターぐらいでA1,A2が全て終了します。ギムナジウムでは最初の年Japanisch1は2x 45分を週に一回で、大体2巻の後半まで、2年目は3x 45分(ただし授業は週に一回)になるので、4巻の後半ぐらいまで終わらせてしまいます。4冊終わって「福岡からこんにちは!」をやりながら、サイドテキストを読んだり、他の活動をすることができるので、中級らしいクラスになっています。福岡からは本当にコンパクトで早いと90分で一課がほとんど全部終わってしまいますから。

次回から全体の構成やシラバスについて書いてみます。

Erstellt: 22. April 2022 17:23